時代がどれだけ変化しようとも揺るがないモノとは

前回前々回と、まあ、いつもの“能書き”と言いますか、戯言(ざれごと)を述べさせていただいたわけですが、今回は、箸休めの回です。

今朝方、とある会報誌のインタビュー記事に目が留まりました。

僕は確定申告では職業欄に[イラストレーター]と書きますけど、最初にいったやつだからそうしているだけで、[イラスト]の仕事は年に数枚あるかどうか。[文章]に関しては[コラムニスト]と称することはありますけど、自分のことを[俳優]といったことはありません。それは、見た人がそうだといってくれたら、そうなのだと思います。

リーリーフランキーさんのことばです。カッコ[]は、筆者が勝手に入れました。

常々、筆者は“原料屋”でありたいなどと言っていますが、見事に「そんなことは、どうでもいい」と思わせる歯切れの良さに、ただただ頷きます。どれだけ格好つけたからといっても、他人が、「こいつは、原料屋だな」と思えばそうだし、「“クズ屋”だな」と思えばそのようであるのです。不確実性の高い昨今の経済状況から、「こんな苦しい状況なんだから、これはこれぐらいでいいだろう」と割り切った時点で、己の可能性は、そこで終わってしまうのではないか、そのようにも考えました。カッコ[]を埋めるのは、自分ではなく、他者であると。

リング取引やめるってさ

Bloomberg 『ロンドン金属取引所、伝統の「リング取引」を恒久的に停止も

このハナシも、香港取引所傘下になった時点で、「時代は変わる」といった常套句と共に、何度も取り上げられています。今般のウィルス騒動の影響を真正面に受け、リング廃止が現実のものとなりました。

今朝方、Twitter上に興味深い記事を見つけました。Lipmann Walton and Co Ltdという会社のオーナーさんが書かれた記事(上記Twitter引用)です。(Web上のプロフィールを拝見するに、希少金属トレーディングをなさっているようでして、氏は40年以上、金属トレーディングに携わっておられる。)

一体、なにに惹かれるのかというと、氏が紡ぐ言葉の節々から、LMEが放つ“汗臭さ”を感じることができるからです。

私がこの業界に入った1970年代は、まだみんなランチをしながらバカ飲みをして、お互いの弱点や長所を探り合い、信頼関係を築き、噂話をしていました。しかし、ランチタイムに赤を数本飲んでいた人たちでさえも、私より頭のいい算数ができているように見えたのです。

参照:DeepL翻訳

良くも悪くも保守的で、一般には閉ざされた、かつてのLMEは、もう存在しない。氏曰く、現在のLMEが担う役割は、「もはや金属云々関係なく、コモディティ全般の金融化 (wasn't really about metal any more but the financialisation of commodities in general) としての機能しか持たなくなった」のだ。

なんだかんだ言っても、ボーイズ・クラブ

筆者の数少ない金属トレーディングの経験の中で、ひとつ、ダイアモンドより硬い確信があります。それは、「金属原料(クズ)の世界は、所詮、体育会系のハードな部活動である」ということです。決して、「岩石マニアの同友会」ではないのです。

試しに、我が国における銅関連の製販・流通一体を担う、三銅業(一般社団法人 日本伸銅協会、東京都伸銅製品商業組合、東京非鉄金属商工協同組合)の賀詞交歓会に参加されてみるといいと思います。大手商社を筆頭に、少なからず女性の参加者もおられますが、恐らく参加者の9割強は、天より一物を授かった人間です。

試しに、米国のリサイクル組合であるISRIの定期カンファレンスに参加されてみるといいと思います。こちらは、百歩譲って、参加者の8割が男です。こちらの女性比率が高い理由は、企業が設ける商談ブースの受付・接客が女性だからです。中華系の企業は、経営層や営業担当が女性ということも多々ありますが、地場の企業は、ほとんどが強欲そうなオトコです。

そして、どこの国でも、どこの業界でも、「そこんところ」は、詳しく分かりませんが、恐らく「大事なことは、ひっそり、こっそりと、男同士密室で会食をしながら」決められていると思います。特段、女性じゃハナシにならないとか、そういうことではなく、ただ単に、「仲のいい連中と、下ネタでも言いながら、ふざけあって、そのついでに大事なハナシも、それとなく決められたらいいよな」という、オトコ特有の“クセ”が原因だと思います。

時流としては、“多様性(ダイバーシティ)”だとか、“男女差別の撤廃”といったリベラルな大義名分のもと、「透明性を!」みたいなハナシになるのでしょうが、ねえ。要は、既得権益層に喰い込みたいだけの、“コト”の表層的な部分しかみていないやつらの戯言です。

古から連綿と受け継がれてきた、その“汗臭さ”を無くすために奔走したところで、なにが得られるのでしょうか。確かに、一部の“クラブ・メンバー”は、いつもの場所で“部活”ができなくなって意気消沈でしょうが、多くのメンバーは、「じゃあ、違うところでやるから」と、下層メンバーのいないところで、「ひっそり、こっそりと」活動を続けていきます。

つまり、相場の上げ下げとは別の次元において、「これまでも、これからも、重要なことは、シティー・オブ・ロンドンで決まる」のでしょうし、その“ボーイズ・クラブ”を束ねる“大資本家”の威光も不変なわけです。確かに、電子取引をもってすれば、人々の接触なり無駄は排除できるのでしょうし、文字面としては“健全”なのかもしれません。ただ、「工業の発展に必要となる生産財の取引」という観点からみたときに、実際の人間を介在することなく、“思惑の実態”としての数字だけが飛び交うことに、不足はないのでしょうか。

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