2/26/2019

そこはかとなくみえるものと、非鉄金属関連の気になるニュース 2/26

もやもやしております。腑に落ちません。この状況は、なんなのか。もはや、なにに対して憤りを感じているのかさえ、わかりません。それほど、混沌とした状況がつづいているように感じています。

先日から始まった相場のアップトレンド。チャートなんかをみれば、今後も断続的に“アゲ”るのでしょうが、大局的には銅需要がスパイキーに伸びることは明確に“ナイ”わけで。やはり、この流れは既定路線なのでしょう。我々は、決められた線路の上をもがき苦しみながら、この箱庭世界をつくりあげた“カミ”が望む方へ、ただただひたすら流されるのです。カミは、“ジュヨウ”をトロトロに思惑で溶かし、メーカーでの受注残をいとも簡単に解消し、生産現場での負担を一気に平準化してしまいました。

今、そこはかとなく感じているのは、カミは“リセット(原点回帰)ボタン”を押したのかなと。まるで、自分の思うように進めることのできないゲームに嫌気がさして、「つまんないのー」と呟きながら、これまでの蓄積データをなかったことにしてしまう、そんな子供のように。

はて、我々の業界の中で、「原点にもどる」とは、どういう意味を持つでしょうか。原点に戻るからといって、「原始にもどる」わけではありません。農作業のついでに電線を野焼きするのも乙なんでしょうが、時代には即しません。個人的には、「品質の追求」ではないか、そのように考えております。品質の良いものが売れる。ただただ、単純明快な論理です。これまでのように、物量を集めて船でポーン。「大将、あとは頼んまっせ!」的な属人(国)商売は、メインストリームにない、そういうことだと思います。また数年もすれば、主戦場が新たなフロンティアに移るのでしょうが、今はまだその段階にはありませんね。

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住友鉱山、EVシフトで銅山投資加速 新中計発表』 
「かつてない規模の投資を予定している」。14日に開いた記者会見で住友金属鉱山の野崎明社長はこう強調した。4900億円という投資額は現中計の実績予想よりも25%大きい規模だ。 
こういう時の投資判断は、誰が何の根拠のもとで意思決定をするんだろうか。やはり、有名な占い師の采配で決まるんだろうか。

 『CKサンエツ 営業益17%減38億円
 CKサンエツが14日発表した2018年4―12月期の連結営業利益は、前年同期比17%減の38億円だった。年末にかけた銅価下落により主力の伸銅事業で相場差損が発生したことが響いた。精密部品事業と配管・めっき事業は大幅増益。また、連結経常利益はデリバティブ評価益の計上などから10%増の43億円となった。 
素人には、「相場差損が出た部門もあったけど、博打でドーンと当たって、全体的には良かったんです」という、成功したのか、なんだったのかわからないコメントにしか聞こえないんですが。

 『製錬大手7社、4―12月期減益
 国内非鉄製錬大手8社の2018年4―12月期連結決算は、日本会計基準の6社すべてが前年同期比で経常減益、国際会計基準の住友金属鉱山も税引き前利益が減じた。
これも既定路線の一環なんでしょうね。今、いちばん儲かっていないといけない産業だろうに。

2/11/2019

非鉄金属関連の気になったニュース 2/11

二月の前半、関東地方で雪の舞う、本日二月十一日、建国記念の日。私の投網に引っかかったネタを少々共有させていただきます。

住友電工 4―12月収益過去最高』 

  • 2018年4―12月期連結決算
  • 売上高2兆3452億1500万円(前年同期比3・9%増)
  • 営業利益1155億1500万円(2・3%増)
  • 経常利益1280億9300万円(2・8%増)
  • 売上高および営業・経常利益とも過去最高
  • 環境エネルギーや産業素材関連などが好調

要は、本来の主力事業は、あんまり頑張れていないんだけど、ちょっと新しいことやってみたら、それが見事に花開いて…ということなのか、まあ、主力もぼちぼちやってて、新しいことは他の会社さんが真似できないんで、利益がっぽりなのか。いずれにせよ、売上高が2兆円企業が、まだ4%近く成長できるということ、余力がまだあることに驚きである。

古河電工、超高圧海底ケーブルを拡販/洋上風力向け案件獲得へ』 

高圧電線マニアとしては、がんがん海外案件をとっていただきたいと思います。一方で、海外で出たスクラップ電線、これも日本に持ち帰って、国内で消費できるような商流を構築いただきたい。既にそうなっていなければですが。

電線5社 4社増収も減益

天下のフジクラ、絶不調。ハーネス事業って、今後どうなるんでしょうか。アルミ化が進展するに従って、早く脱銅ハーネスを推進して、早めに切り替えられたもん勝ちでしょうか。そこらへんは、よくわかりませんが。いずれにせよ、現行マレーシアのナゲット加工業者さんが喜んで買ってくれる時代は、あともう少しすれば消滅しうるということでしょうか。

 『〔ロンドン金属〕ニッケル、5カ月ぶり高値=バーレ不可抗力条項発動で(6日午前)

不可抗力事項というのは、恐らく「天災等による生産活動ができなくなった場合、我が社の製品が供給できなくなっても、うちの責任じゃあ御座いませんし、知ったこっちゃあないんですぜ」という“お手上げカード”をきったということでしょうか。

なんか、きな臭い、なんか既定路線というか。歯切れの悪い感じがプンプンしてくる、そう感じるのは私だけでしょうか。

2/03/2019

もう、決まったことだから。よろしく!

前回の投稿から、既に数ヶ月。時が矢の如く、コメカミの辺りをかすめながらも、痛いところにバッシバッシと刺さって参ります。いつか、ダメになるんじゃなかろうか、いつかこの矢に殺られるんじゃなかろうか、もしかしたら、仕事がなくなって方々を彷徨う運命になるのではないか。色んな情報が、頭の中に入っては消え、グツグツと煮えたぎり、ふわあっと消えていきます。この状況は、なんと表すべきでしょう。混沌とでも言えば良いのでしょうが、そうは言っても、実際のところはそこまでカオスな様相は呈していないとも思います。

2017年12月17日、私はこのブログの中で、高らかにこう叫びました。

勿論、大義名分として、環境規制に引っかかるから品位の低いスクラップを輸入するのはやめましょうといったハナシになるのでしょうが、実際には既定路線(大綱)を真っ直ぐ突き進むと、産業構造の転換やら、生産技術の飛躍やら、製品品質の向上などの必達目標が掲げられていて、それらを達成していくために、もう少し品位の高いもの、良いものを手に入れて、どうにかこうにか使いこなす術を身につけていきましょうねといった、至極自然な流れの一環として、現在のような変革のタイミングがやってきたのだと思います。

これは、習近平の視点で申し上げれば、「もう、決まったことだから。よろしく!」ということでしかない。中国製造2025を目先の布石とし、中長期的な目標として2049年までには、世界のナンバーワンになるという政策を掲げている。注力すべき対象は、ものづくりであって、ゴミの再生ではない。

巷では、未だに「雑品がどうのこうの」だとか、「どこぞの国がどうのこうの」などと話し合われています。恐らくですが、習近平の頭の中では、「お前ら、まだそんなことで消耗してるの?」ぐらいの小言がエコーしていることでしょう。

シモの世話を断られていちばん困るのは、そのサービスをのほほんと当たり前に享受できていた人間と、その周りに介在していた人間

仮に、こういった状況に陥ったら、どのように考え、行動するだろう?「長らく入院していたおじいちゃんの介護サービスが、明日から一切受けられない。」

恐らく、当然のごとく、家族は困惑するだろう。誰が面倒みるのか、いつ再開されるのか、違うところで同じサービスを受けたら、いくらぐらい費用がかかるのだろうか。いや、待てよ。もしかしたら、うちは長くここのサービスを使っているのだから、特別な配慮があって、うちだけすぐに再開してくれるかもしれない。ケースワーカーのあの人にお願いしてみようか…。

これが人情というものだろう。この発想は、現在の雑品を取り巻く状況に通ずるものがあると考えている。

重ね重ね申し上げるが、「もう、決まったことだから!」どうあがいても、崇高な"確約済み理念"がそこにある限り、我々の純潔な私利私欲に勝ち目はないのである。

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