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中国向け金属“原料”貿易は、もはやものづくり

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ここのところ、朝夕の風がとても心地よいです。しかしながら、からだの方は、この急激な変化に適応できていないようでして、本調子とは言えません。ベースメタル相場も、相も変わらず、よくわからない。巷のメタルスクラッパーと話をしていても、やれ、メーカーは高く買わないだとか、まあ、輸出向けもそれ以上に“渋い”だとか、絶対的に断言できることは、「市況改善なし」ということです。 これまで散々言及してきた、例の“既定路線”の件ですが、だんだんと想定通りのきな臭さを帯びてまいりました。前回のポスト、『 中国バッシングで米国企業が割を喰っていますが、その狙いはなんでしょうか 』にて、「それぞれの業界に支持母体があります。果たして、両業界へのコンセンサスは、卒なくとれていたのでしょうか」という提言をしました。その“両業界”とは、まさに「原料を欲している側」と「税金を徴収したい側」です。 その「なんとしてでも、原料を安定的に集荷したい側」が、あらゆる手段を講じて、物量の確保に動く一方で、「なんとしてでも、付加価値の高いモノから税金を確実に取りたい側」は、一生懸命裏をかくために画策します。これは、どこにいっても法規制や税を少しでも回避するために行われる、A対Bの攻防戦です。ここで厄介なのは、この対立構造のなかで、利権を生み出すCとDという人間が存在するということです。 各種利権構造一覧 代表的な一例が、需要家側に対して「 滞りなく荷物が流通できるよう、役人に話を付けますよ 」という方々。一方で、税関側に対して「 そんなに(輸入貨物が)信用できないのであれば、私たちが現地で確認してきますよ 」という方々。 かつて、米国におけるゴールドラッシュ時代、なにが一番儲かったのかといえば、あるのかないのかわかりもしない金鉱で働く労働者なり、採掘事業に進出する業者への物品の販売やら、斡旋、コンサルティング、リーガルマターの対応などであったそうです。 おそらく、これまで対中国向けの“廃棄物”貿易で、リスクゼロの安定商売を築いていたのも、米国のそれ同様、商機の中心ではなく、その周辺にぶら下がる企業であったのだと思います。そして、今、 熱量の小さくなってしまったマーケットの惨状を目の当たりにして、彼らは、彼ら自身の権益を必死に守ろうともがくのです。 誰がために鐘は鳴る

中国バッシングで米国企業が割を喰っていますが、その狙いはなんでしょうか

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8月も終わりに近づいてきました。金属リサイクル業界におきましては、これまで7月がひとつの節目として認識されていました。いわゆる、「中国、“廃棄物”ライセンス制をやめるってよ」問題です。業界の噂(誰が言ったかわかりませんが)として、「 同月以降は、中国側での“原料”輸入に関する基準が明確になり、それが即時適用(旧制度、即時撤廃)となる 」ということでした。 それがどうでしょう。今となっては、「事情通を装った関係者が、また、言ってるよ」といった感じで、完全に市中一般ならびにメーカー等の 関係者様方は、完全に“白けモード”です 。当ブログでも、件の“即時適用論”について言及しています。間違いなく言えることは、「品質要求事項を厳格化し、高品質な“原料”を定常的に集める」という“大綱”のもと、付帯的な要素として、「通関システムを刷新し、効率化を図り、関税を間違いなく徴収する」という“戦術”を適用するということは、かなり前から討論され、純度の高い政策決定がなされていたということです。いわゆる、これまで当ブログでも散々言及してきた、“ 既定路線 ”であります。 中国関連タグ一覧: https://www.michiru-resources.com/search/label/中国 もし、ここで言い訳じみた、能書きを垂れることが許されるのであれば、ひとつ申し上げたい。“ 戦略 ”は、どこにあったのか、と。 恐らく、崇高な思想・理念と、実利的な改革がうまく合致し、なにをしていけば、それが達成されるのかということは、明確に描かれていたのでしょう。ただ、筆者個人の見解で恐縮ですが、「良いモノを集める」ということと「確かに税金を徴収する」という行為の間に“大きな隔たり”があります。そして、それぞれの業界に支持母体があります。果たして、両業界へのコンセンサスは、卒なくとれていたのでしょうか。また、それらの “ギャップ”をどのようにして埋めるのかという“戦略”は、誰が、どのように描いていたのでしょうか 。 要は商圏であり、通貨である ハナシは、毎度のようにブレにブレます。昨今、トランプさんは、“中国人民解放軍系”企業が開発した製品を排除することで、頭がいっぱいです。日本のメディアでは、「中国対米国の二項対立」で物事を単純化させ、あたかも「中国は悪者」である

住商の四半期決算が出ましたが、今後の資源ならびに金属原料開発の未来はいかに

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お盆が終わりました。しかしながら、うだるような猛暑は過ぎ去ってくれません。人類における有史たかが数百年をもとに、温暖化だの寒冷化だのと断定すること自体がナンセンスだと思いますが、この一瞬を生きる我々にとって、「梅雨が明けそうだ」とか、「今夜は、熱帯夜になりそうだ」といった予報は、とても大きな意味を成します。巷では、「数十年後の地球」について、熱心に語られますが、それは “希望的”観測でしかありません 。もし、「過去の人間が言った通りに歴史が動く」のであれば、それはもはや、“予報”でも“観測”でもなく、ただの“八百長”です。 これまで、度々、非鉄金属業界における巨人である、住友グループについて言及して参りました。 住友関連タグ一覧: https://www.michiru-resources.com/search/label/住友 ここにきて、住友商事の2020年度第一四半期(153期)の決算報告が発表されました。様々な媒体で報じられていることですが、マダガスカルのニッケル鉱山プロジェクトで大きな痛手を被ってしまったとのこと。筆者個人としましては、むしろインドネシアのカーファイナンス事業やら、その他消費財寄りの事業における痛手の方が大きいものと思っていました。 参照: 住友商事 | 2020年度第1四半期 (2020年4月1日~2020年6月30日)報告書 調子(景気)の良いときには、世間はこぞって、資源開発に弱い総合商社をけなします。一方で、それが悪くなれば、「資源開発は高リスク」だから、常に分散とヘッジをと言います。要は、みんな「わかっている」はずなんです。「山を動かす」ということが、博打であると。だからこそ、筆者は足元の状況は、健全ではないけれど、“普通”だと捉えています。 だからこそ、恐い。消費財関連のマイナスが、想定以上に表出していないようにみえるからです。これまでも、言及してきたことではありますが、消費財関連は、いかようにも“水増し”ができます。ノルマとインセンティブの狭間で、「よきにはからえ」と白を切る上司に好かれようと、忖度する。見栄を張る。こういったことは、生産財においてもあり得ることかもしれませんが。(ローソンでも、同様の行為が行われていたことが、先日報道されていました。) 何が良いとか、何が悪いとかではなく

屑屋のウェブマーケティング戦略のあるべき姿とは

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いやあ、前回の『 大局観を持って、王道を歩んでいれば、死ぬことはないですよ 』は、跳ねなかったです。個人的には、けっこう核心に迫ったポストだと思っていて、最近のベスト4ぐらいには入るかと思っていました。ただ、やっぱりこの手のオンライン情報を発信する上での定説とでも言いますか、「人は、タイトルでいかようにも"釣れる"」ということを思い知らされます。当然、"釣る"気があるのかというと、そんなことはないのですが。 でも、また違った視点で、最近のアクセス状況を探っていくと、結構に興味深い事実がみえてきます。それがなにかというと、「定期的にアクセスがある」ということです。今までは、ポスト後の数日がいわゆる"賞味期限"でしたが、最近はと言うと、数は少ないですが、コンスタントにアクセスいただいています。国別のアクセスでみると、圧倒的に米国が多いですね。既報の通り、ロシア、中東も見受けられます。過去の記事に関しても、遡って複数の記事を読んでいただいている方々も確認できます。ようやっと、リサイクル業界における、ひとつのコンテンツとして、インターネットから認知されるようになったのかもしれません。言い換えれば、 今まさに、過渡期というか、いわゆる"踊り場"にいる ということです。 コンテンツ発信者として、今、考えなければならないのは、「 今後、なにを指標(目標)にやっていくのか 」ということです。産廃系の業者さんであれば、環境事業の一端を一般に知らしめるために、アクセス云々関係なく「発信を継続する」ことに重きを置かれるかもしれません。市中一般から、スクラップを買い付けしている業者さんにとっては、相場変動時に、逐次、価格表を発表し、少しずつ新規のお客さんを増やしていくことが肝要となることでしょう。 ただ、ひとつ言えるのは、「 これまでと同じウェブマーケティングを続けていたら、疲弊するだけなんじゃないか 」ということです。政府の補助金を使って、ウェブサイトをつくってみたのはいいが、あまり訴求効果が得られない。逆に、アクセス数が減った。もはや、なんのために構築したのかわからない。そんな声は、いくらでも聞こえてきそうです。今回の政府の大盤振る舞いの波に乗ったのは、あなたではなく、中小企業診断士

大局観を持って、王道を歩んでいれば、死ぬことはないですよ

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つい先日の出来事ですが、お世話になっている社長さまと、長々と"今後"について話し込んでしまいました。なんといっても、不透明な市況。商品の流動性についても。最終的には、お互いの事業戦略について話が及びました。本当に、心から嬉しく思うのです。何がというと、こうやって、お互いを尊重・理解しながら、腹を割って話をすることができる人が、近くにいるということです。 というのも、このハナシを持つ以前に、「なんだかなあ」と思わせる事件に巻き込まれたのです。簡潔に申し上げれば、「 商圏を飛び越える 」輩が現れたのです。その当事者にとっては、商売決まったら、ご飯にでも連れてって、それとなく済ませようとでも思っていたのでしょう。世の中、そんな簡単にいかないですよね。個々人が少しずつ積み上げてきた関係性を、電話ひとつで簡単に乗り越えられると思う、その浅はかな商売に対する不埒な姿勢が、筆者には理解できないのです。いずれ、ボロが出るでしょうから。知らないふりをして、ヘラヘラして、うまく使い回してしまえばいいのかもしれませんが、それは筆者の"スタイル"ではない。「 業 (ごう)」というコトバがありますが、一瞬の損得で動きたくない。思想が古いでしょうか。 前回、『 "湿式"貴金属精錬事業者の株価やばいね 』というポストをしました。その後、数日経って、見事に"乾式"メーカーの株価も見事に持ち直し、「なぜ、あのとき売った」と自責の念に苛まれ、自分自身の大局観の無さに辟易としていました。これが、株というギャンブルのマジックですよね。「こうなったらいいのに」と思う、人間の心理の綱引き合戦です。決算がどうのこうのと言っても、結局は、それ以上の仕手筋ポジションが大きければ、それは当然のごとく、"重い方"にバタンと傾くわけです。 胡散臭いニュースが多いですね そうです。今回は、気になるニュースが山ほどあったので、それをメイントピックとしたいと思います。 NNA ASIA 経済ニュース『 ト州に非鉄金属産業団地、東南アで初めて 』 こういうニュースは、「ふーん」で済ますと、手痛い思いをすると思います。字面だけを追うと、「タ・ウィングループという銅線会社が、リサイクルにまで手を出す