割安感強い金属スクラップ相場、ババを引くのは誰か

そこはかとなく、当ブログで言及してきた戯言(たわごと)が現実となっています。あまり詳しいことを書くと、このような後ろ向きな時代に対する嘲笑のように映ってしまうので、それとなく、当たり障り無く、しれっと、いつものように、まったり"通なハナシ"をしたいと思います。

相場関係者ならびに、非鉄金属スクラップ業界に携わる皆々様におかれましては、さぞかし「実体との乖離」という、これまであまり体験することのなかった不思議な現象に悩み、苦しんでおられることかと存じ上げます。

手前の商売におきましても、時代の激流に飲まれ、辛酸を浴びるように嘗める日々でございます。ああしたらどうだろう。こうしたらどうだろう。工夫を積み上げ、少しでも利益を残したいと思いながら、日々の業務に追われる。ひたすら。

王道をひたすら邁進すれば、大きな利益が待ち構えている

聞くところによると、当業界における"老舗"と"その他"のあいだには、大きな隔たりが生まれているようです。これまでも、その"ギャップ"は確かに存在しました。だけれど、そこはなんとなく、「モノが流れる」ことで利益は循環し、その大きさの多寡は別としても、ある程度、「みんなハッピー」であったものと理解しています。

ただ、ここにきて、"流動性"が鈍くなってしまった。工場の稼働が著しく低下してしまった。メーカーが金属原料を買い控えるようになってしまった。深読みをして、誰しもが「突っ込むこと」を躊躇うようになった。

そして、今なにが起こっているかというと、「"需要家サイド"の収穫期」です。これまで、散々、輸出向けのスクラップ原料の値段に争う姿勢をみせ、「商圏の死守」に勤しんでいた"彼ら"が、今や「たわわに実った果実を、自分たちのペースで刈り取る」ことに躍起になっております。

立場が違うと言われれば、まあそうかもしれないけれど

確かに、商売をやっていく上で、紆余曲折色んな局面があって、需給バランスも日々変わります。時代の機微を読み取ることは、難しいのでしょう。ゆえに、原料購買のスタンスが適宜、改められるのは、当然のことなのだと思います。それが「時代の変化」であると、よく理解しているつもりです。

ただ、これまで「相場モノを扱う特性上、原料を供給する側、消費する側で"痛み分け"をして、安定的な供給/消費に繋げましょう」といった、"ずぶずぶな関係"をよしとしてきた雰囲気に対して、「(需要家サイドが)無理して高い値段出して買う必要がない」からといって、「ごめんなさい!今月は、もう荷受けできません」だとか、「来月から、○○の購入料率を大幅に下げます」といった"暴挙"に出ることの"おぞましさ"やいかに。

端的に言うと、「足元を見る」という行為です。先方は、そんなつもりはないのでしょうが、現実はそのようであります。卑近な例で恐縮ですが、消費税を2%上げるだけでも、精神的なインパクトは大きいはずです。日夜、数パーセントの利益率で鎬(しのぎ)を削り合っている我々が、「なんか安すぎやしないか」と訝しがる現状。「本当に儲かっているのだろうか」と不安になる日常。これは、異常です。

発想の転換に迫られる今

一方で、こういう見方もできるかもしれません。これほどまでに、誰しもが"現実"に打ちのめされ、"思い通り"にいかないということは、「"やり方"が間違っているのかもしれない」ということです。よく、「所詮、スクラップはスクラップである」と言われます。

"二号銅"がダメなら、"込銅"もありますし、"銅品位96%の故銅"でもいいわけです。もし、銅パイプ単一であれば、"並銅"でもよいわけです。程度が悪ければ、"下銅"だと言われるかもしれません。海外に出れば、"Candy"だと言う人もいれば、"Cliff"だと判断する人もいます。

要は、「取引をする当事者達が"よし"とすれば、"それ"の名前はなんでもいい」わけです。これまで、ウェブサイトに小綺麗な写真を掲げ、「こんな感じなら、○○円/kg(税込)」といったカタログ商売を"当たり前"としてきた我々にとって、今まさに、商品の"真価"を見極めるちからの有無が、"儲け"の多寡に直結します。

蛇足

噂では、大陸での「銅(現物)を担保にした信用取引の取扱量が増えている」というハナシを聞きます。一方で、賢明な金融機関は、そういった「浮ついた商売から距離をとっている」とも。仮に、前者が本当であれば、世界のどこかの倉庫に、実需に紐付かない金属のヤマがあります。もし、後者も事実であるとするならば、この手の"官製相場"は、いつか本心を現します。誰が、最後にババを引くのか。

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