銅相場に対する山師の思い

某国からのアクセスが、なぜか急に伸びました。すべての記事を舐め回すかのように、じっくりと読んでいただいた形跡がありました。そして、喜ばしいことに、前回のポストも通常時に比べ、多くのアクセスを頂戴しました。相場師の皆々様方のご支援があって、このブログの運営も成立しております。心より御礼申し上げます。

そんなことを言っている間に、銅相場は、なんだかとても"きな臭い感じ"になっております。手前味噌で恐縮ですが、昨今の金属スクラップ業ならずとも、経済界全体が、2018年5月に当ブログ(『きな臭い感じ』)で言及した"戦国時代"の様相を呈し、"淘汰"がもの凄いスピードで起きています。

当時は、どこのスクラップ屋の社長様方に、このようなハナシをしても、「パラノイア小僧の戯言」と一蹴されてしまうのが関の山でした。実は、言っている本人でさえ、「本当に、そうなるのだろうか」と、常に疑心暗鬼になり、「もう、余計なことを言うのはやめよう」と諦めの心境でした。その際、「今まで見聞きしたことを咀嚼した上での、自分なりの見解」をブログで発信することを思いつき、今に至ります。

「だから言っただろう」などと嘯くつもりは、毛頭ございません。実際に、偉そうなことを言っている筆者当人でさえ、今般の"経済危機"の被害を大きく受けています。間違いないことは、「今後、これまでの"当たり前"は、まったく意味を成さない」ということであり、「誰かが産業構造の仕切り直しを求めている」ということです。いつもの胡散臭さがプンプンして参りました。いずれにせよ、「左団扇で物量・売上至上主義を貫く企業は、長続きしない」ことは間違いないようです。

銅相場が、ワカチコして参りました。これだけ、業界の重鎮が、「この相場、なんかおかしくないか」と警鐘を鳴らし続けているにも拘わらず、上げに上げ、相場関係者が大好きなコトバ「中国での銅需要が…」だとか、「南米の銅山が…」跋扈しています。確かに、左記のような状態にあるのでしょうが、それが本当に、「需要と供給のバランスが大きく崩れているが故の高騰」とがっつりリンクしているのかというと、大きな疑問符を掲げざるを得ません。

そして、現在のスクラップ市場における相場の形成状況が、どのようであるかということ、これまで同様の料率で取引が行われるのかということについては、よく考えなければなりません。要は、浮き足立っているのが、ごくごく一部の人間であるということです。本来であれば、「スクラップの需要が強いから、プレミアムをつけてでも欲しい」という思惑が出なければ、原料業界における真の意味での"需要"は、成立しません。しかしながら、今のところ、「欲しい」と言っているのは、いわゆる最終需要家ではなく、その"はざま"にいる問屋なり、仲買人です。

ここで、山師である筆者が、かつて言及(『なんか変だなあと、そんな違和感しか感じないわけです』)したことがあります。それは、「銅建値が、トン当たり80万円に突っ込むと、暴落する傾向にあるよね」という"史実"です。また、これまでのデータを振り返ると、もしかしたら、「この状況下の最大値は、75万円ぐらいなのかなあ」ということも考えています。

まあ、こんなことを言っても、なんの価値も生まないのですが、山師のサガです。

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