2020/06/01

金属スクラップ原料の流通も、厳しくなりますねえ

いつのまにか、緊急事態宣言が解除されました。当初の予定では、6月明けてからということだったのでしょうか。筆者の予想としては、6月の6日前後かなと思っていました。山師の勘 とでも言いましょうか、全くもって根拠のないハナシです。ただ、安倍首相の"采配"というものを振り返ってみると、どうやら古から受け継がれる、二十四節気に関係があるのではないか、そのように思わせる局面が多々あります。いわゆる、太陽の動きをみて、夏至だとか冬至だとか言い表す暦の世界ですね。次回は、まさに冒頭で言及した6月6日。そして、この日は満月も控えているわけです。ちなみに、この暦には、平気法(日数換算)と定気法(角度換算)との二種ございます。筆者が用いるのは、後者です。

虚勢を張ることの空しさ

おそらく、首相お抱えの占い師(昔で言うところの陰陽師)が、「この日がいいんじゃないか、あの日じゃ縁起が悪い」などと吹聴しているのでしょう。そして、今般の早期解除に関しては、首相自身が強権を用いて、威勢の良さを発揮するために、無理矢理、周りとの足並みを揃えずに、「やってしまった」事案だと邪推しております。どうでもよろしいハナシですが、政権の内部で確執が深まっていることは、間違いない事実のようです。

かつて、当ブログで『アフリカで花開く一帯一路 (2019/10/22)』という記事をポストしました。内容としては、コンゴ共和国で行われている、中国主導の採掘プロジェクトについてです。ここのところは、一帯一路に関する情報をあまり目にしませんが、かつてもこれからも、中国によるアフリカへの"技術援助"の歩みは、着実に進められていきます。ギニア共和国からのアルミナ輸入に関しても、同じことが言えますが、彼の国は、本当にしたたかです。緻密さはないですが、明確な指針を打ち出し、コンクリートのような数値目標をキャンバスに描き、冷徹なまでに"それ"を遵守させる。やるか、なかったことにするか。成功か、死か。ものすごい両極端です。

筆者の個人的な見解ですが、おそらくアフリカに進出した中国企業は、「コンプライアンスを守る」だとか、「アフリカの方々と互恵関係をつくる」などと考えて、仕事はしていないですよね。「自分さえよければいい」と言ってしまえば終わりですが、「目先の利益を最大化すること」しか考えていないのかもしれません。結局のところ、「アフリカはニュー・フロンティア」でしかないのです。

このハナシが、安倍首相の"強権"と結びつくかはさておき、彼の国も、必死ですよね。強く出ようとすればするほど、面子が邪魔して、引くに引けない。やんややんや言われて、頭に血が昇って、そのテンションで言い返してしまうもんだから、余計なことまで口走ってしまう。結構に、焦っているのでしょうね。

日本のスクラップ屋さんに元気がない

翻って、我々の業界の現況について、言及します。今、間違いなく「モノ(カネ)の流れが悪くなって」います。景気が悪いからモノが売れない。売れないから、モノづくりができない。材料を使わないから、材料メーカーも稼働しない。稼働しないから、原料はいらない。いらないから、スクラップ集めない。集めないから、仕事(カネ)にならない。末端にまで仕事が回らないから、消費が起こらない。延々と負のループに突入しています。

通常であれば、景気が悪くとも、多少の消費活動があって、モノの価値にひずみができて、"それ"に対しての思惑が動く。その影響下で相場が動いていたわけですが、今回ばかりは、そのように問屋は卸してくれません。移動するな、知らん人と関わり持つな。癒着するな。相場モンを商いとする我々のような業界にとって、これは死活問題ですよね。

正直、これまで高買いして、必死に集荷されていた業者さんにとって、「癒着できない」ということが、どのような意味を持つのか。それぞれの現場で、お互いがうまく回るように、"調整"できたことが、これからは、もっともっと難しくなる。人間関係も希薄になりますね。急に立ち回りがおかしくなって、これまでの関係にひびが入ることも出てくるかもしれない。この"流行病(はやりやまい)"の恐ろしさは、「気に作用する」という点にあります。

どこを通すかが商売の要になる

製品サイドでは、"トレーサビリティ"ということを、もの凄く気にされます。特に、自動車部品関係なんかは、非常にシビアです。どこの商社が、どこのメーカーから買ってきた材料なのか。そして、そのメーカーは、「いわゆる紛争地帯から原料を入手していない」という報告書(Conflict Minerals Report)を発行しなければなりません。これをもって、最終需要家である車輌メーカーまでの商流が、丸わかりになる、そのような思想のもとで運用が"形式的に"行われています。

参考:『今からでも遅くない紛争鉱物規制の理解【前編】

確かに、「厄介なところから、怪しいモノを買わない」という点では、ある程度の抑止力があるのかもしれません。ただ、スクラップ原料を扱う人間からすると、「そんなの、なんとでも申告できるよな」となります。だって、「溶かしちゃったら、どれがどこから来たのかなんて、わかりっこない」んですから。

結局のところ、需要家側だって、"そういう案件"が一番儲かることはわかっています。真面目ぶって、綺麗事ばかり言っていたら、競合に呑み込まれるだけです。これまでだって、お抱えの問屋をフィルターのように使い、しれっと色んな"エグい"もんを使い込んできたわけです。ただ、これからは、そういうことも難しくなります。なんせ、越境のコストが上がることによって、現物の確認が難しくなるからです。

じゃあ、今後どうするのかと言えば、おそらく、メーカーからみた、品質に対する与信スコアの高いところとしか商売をしないというかたちに帰結するのではないでしょうか。要は、間口を狭める。いわゆる"直納"の枠に、プレミアムがさらに乗っかるわけです。言い換えれば、スコアの低い業者は、必然的に淘汰されていく。じわりじわりと購買条件を下げられ、ある日突然、出入り禁止になる。これは、モノが流れない状況下では、当然の流れと言えると思います。

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